中国ビジネス可能性、将来性の探究

仕事の性質上、2〜3ケ月に1回のペースで中国出張をしています。これまでの出張は、自社が取扱うスマートフォン周辺のアクセサリーなど関連商品の展示会や、新企画商品向け新しい候補工場の訪問、既存の提携工場と打合せなどが殆どでした。今回は、出張日程の半分を使い、中国ビジネスの可能性を探りたい数人の経営者の方々を引率しました。

引率したのは、深セン市の中心部に位置する電気街華強北地区でした。

中国ビジネスの可能性を探究

この地区は東京の秋葉原のようなイメージで、世界一の電気街として有名な場所です。小さなブースがひしめき合い、パソコン、ノートPC、タブレット、スマートフォンが並び、それらの関連電子部品などさまざまな物が売られています。その中で話題となっているビットコインなどの仮想通貨を発掘するマイニングマシンも大量展示されています。

電気街
マイニングマシン

前回のブログで、中国のモバイル決済WeChatPay、Alipayを紹介しましたが、今回は、モバイル決済を実際に活用し、日常生活の隅々まで浸透しているのを実感することができました。

1.無人コンビニ:百鲜GO

華強北のメインストリートに、話題の無人コンビニ百鲜GOがあります。使い方として、スマートフォンのWeChatアプリで入り口に貼られているQRコードを読み取り、WeChat内にある認証機能で自動登録を行います。現段階、コンビニ中の商品は全て鍵付きの保管庫(冷蔵庫かもしれない)に保管されている為、買いたい商品があれば、その保管庫のドア外側にあるQRコードにかざし、鍵のロックを解除し、中の商品を取り出せば、その商品の決済情報のメッセージが飛び出し、それを承認すれば、代金が決済される仕組みです。実際に、500mlのお茶4本を購入し、11.20元(1元約20円)でした。

無人コンビニ
決済画面
決済画面

2.無人スーパー:盒馬鮮生

最近新しく出来た大型ショッピングモールの地下に最新型の無人スーパーがあります。店の名前には「盒馬鮮生」(HEMA XIANSHENG)中国大手IT企業アリババグループの傘下企業で、北京、上海にも店舗が増えつつあります。店自体は野菜から海鮮、肉類までの日常食品など全て網羅し普通のスーパーと変わりません。違うのはレジがなく、お客さんは商品を購入する場合、やはり店のQRコードを読み取り専用アプリをダンロードし、身分とAlipayの認証を行えば、帰りの時に自分で専用の商品バーコードを読み取り、自動で決済を行います。

無人スーパー

3.地下鉄

地下鉄も同じく、WeChatでQRコードを読み取り、自動登録を行います。乗車前に乗車用QRコードが自動生成され、改札機でそれを読み取ることで、入場・退場が出来て乗車代金は自動的に課金されます。

地下鉄

4.タクシー

市内に走っているタクシーは7割以上EV車(電気自動車)です。インパネには運転手情報、賃走メーター情報、通信・通話機能、車体走行情報など一括表示・管理されています。QRコード読み取り用プレートが設置され、同じくWeChatPayで代金を支払います。

タクシー

このように2〜3ケ月の短いスパンで中国に往来していますが、来るたびに変化を感じ、その変化のスピードの速さとダイナミックさは驚きの連続です。世界の工場から世界の市場に変貌する中国マーケットは目が離せない存在です。今回一緒に来られた経営者達も大きな刺激を受け、今後中国ビジネスに積極的に取り組む予定です。