2025年大阪万博見聞レポート|混雑の洗礼と反省、木の大屋根リングとドローンショーの感動

大阪万博2025の概要と会場の雰囲気

2025年大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、夢洲で盛大に開催されています。150以上の国と地域が参加し、最先端技術や文化、都市の未来像を発信しています。私は6月最初の週に、平日に見学に行きました。事前にニュースで「入場者数が目標に届いていない」という報道を見ていたため、「空いているだろう」と楽観視し、十分な準備をせずに臨んだことが、結果として大きな反省となりました。

木の大屋根リングに圧倒される

まず、会場に足を踏み入れて最初に心を奪われたのは、会場のシンボルとも言える木の大屋根リングの壮大さでした。

大阪万博見聞レポート
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この木の大屋根リングは、再生木材を用いて作られた巨大な構造物で、自然と人、そして未来への調和を象徴しています。実際にその下に立った時の圧倒的なスケール感、木の温もり、自然素材が放つ独特の存在感に深く感銘を受けました。都市空間における「自然との共生」のあり方を体感させる、象徴的な建築です。ビジネス視点でも、このように人の心に訴えかけるデザインとメッセージ性は、ブランドや企業活動においても学ぶべきものがあると感じました。

混雑の現実と準備不足の反省

平日だから大丈夫、という油断が大きな誤算でした。入場ゲートを通過するだけで40分待ち。園内に入っても、目当てのパビリオンはどこも長蛇の列でした。
イタリア館:4時間待ち
中国館:2時間待ち
アラブ首長国連邦館:1時間待ち
ドイツ館:1時間待ち

そして、時間が足りず、人気のアメリカ館は泣く泣く諦めざるを得ませんでした。公式アプリの事前予約や混雑情報のチェックを怠り、「ニュースで人が少ないと聞いたから」という安易な判断をしたことが最大の反省です。改めて、万博のような国際的イベントでは、事前準備こそが成功の鍵であると痛感しました。

各パビリオンの展示内容とギャップ

イタリア館

持続可能性と文化の融合をテーマにした外観や展示は美しかったのですが、4時間並んだ後の体験は短時間で、想像以上の内容ではありませんでした。もっとじっくり見学したい気持ちはありましたが、混雑が大きな壁となりました。
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中国館

特に残念だったのは、事前に期待していた人型ロボットのショーがなかったことです。スマートシティの模型や映像展示が中心で、最新技術のインパクトは感じましたが、「体験したいと思っていたものがない」という落差が大きく、事前情報をもっと確認すべきだったと反省しました。
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アラブ首長国連邦館

UAE館は「砂漠と未来社会の共生」をテーマに、持続可能な都市開発とエネルギー技術を紹介。特に砂漠緑化技術や、AI制御の都市インフラの映像展示が迫力あり、都市と自然の調和の可能性を強く印象づける内容でした。短い滞在時間でしたが、未来型都市像のヒントが随所にありました。
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ドイツ館

市民参加型の体験展示や再生可能エネルギーの取り組み、環境配慮の具体例がわかりやすく、比較的満足度の高い体験でした。
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園内の食事事情|価格に驚く

混雑と同じくらい印象に残ったのは園内の飲食価格です。休憩がてら軽食を取ろうと立ち寄ったピザブースで、ピザ1切れ(1/8枚)が1,500円。思わず値札を二度見してしまいました。他のメニューも高価格帯で、特に家族連れには負担感が大きいと感じました。飲食の選択肢や休憩場所の確保も、事前にリサーチしておくべきだと改めて実感しました。

ドローンショー|未来都市を体感する圧巻の演出

夜の夢洲を舞台に繰り広げられるドローンショーは、今回の視察の中で最も感動した体験です。ドローンの編隊飛行、ホログラム、レーザー、音楽が一体となり、夢洲の夜空に未来都市の情景を浮かび上がらせる光景は圧巻そのものでした。観客自身がスマホで光の演出に参加できる仕組みもあり、会場の一体感と没入感は格別でした。ショー開始の30分前から大屋根リングの中央エリアで場所を確保したことも奏功し、視界が開けた状態で光と音の饗宴を存分に楽しむことができました。この体験は、企業の発信やイベントの「記憶に残る価値」を考えるうえでも非常に学びが多いものでした。

大阪万博見聞レポート
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ビジネス視点での学びと課題

今回の視察を通じて、次の2つの大きな学びを得ました。

準備・情報収集の重要性

入場や各体験が準備不足でスムーズにいかなかったことは、ビジネスにおける「事前準備・情報収集の大切さ」を改めて示すものでした。安易な予測や思い込みは、結果として機会損失につながるという点は、万博だけでなく日常の業務や経営判断にも通じる教訓です。

持続可能性と未来都市の示唆

木の大屋根リングが象徴する「自然との調和」、各国パビリオンの都市ビジョン、環境技術の展示は、未来の社会像を考える上での貴重なヒントとなりました。特に「人が集う空間のデザイン」「未来を感じさせる体験設計」は、自社の事業や社会貢献活動でも意識していきたいテーマです。

まとめ|大阪万博見聞を経て

今回の大阪万博見学は、混雑や予想とのギャップ、飲食価格の高さなど課題も多く感じましたが、それ以上に木の大屋根リングのスケール感、ドローンショーの感動、そして未来社会のヒントに出会う貴重な機会となりました。ビジネスだけではなく、日常の行事でも確実な事前準備と余裕のある計画を立て、さらに多くを学び、体験できるようにしたいと思います。

大阪万博は、未来を考え、行動する場です。これから訪れる方には、ぜひ「計画」「柔軟性」「未来への視点」を持って臨んでいただきたいと心から感じました。